膝の痛み
【膝の痛みが起こる原因と症状について】
膝痛を起こす原因は様々なものがありますが、代表的な原因には下記のようなものがあります。
・変形性膝関節症
中高年の女性に多く発症すると言われている症状が変形性膝関節症です。
年齢とともに膝軟骨の弾力が失われ、すり減り、やがて関節が変形して痛みが引き起こされることが原因と言われています。
初期症状としては、立ち上がりや歩き始めにのみ痛みが出ますが、進行すると階段の上り下りがつらくなるなど、膝を曲げる動作が難しくなってきます。ひどいケースは、寝ている時にも痛みを感じたり、外見上も膝が変形してしまうこともあります。
変形性膝関節症は進行するほど症状の改善が難しいと言われているので、早い段階でケアしておくこと重要です。
肥満気味の方はダイエットをして膝負担を減らすことも必要です。
また、歩き方の癖などで、膝関節に繰り返し負荷がかかっている場合もあります。歩き方の癖については、足首の捻挫や膝のけがなどの古傷がきっかけになる事も多いです。そのような場合は、歩き方から見直すために、古傷の治療もしっかりとしていくことがお勧めです。
・関節リウマチ
若年から中年に多く発症すると言われる症状が関節リウマチです。関節が腫れて痛みやこわばりを感じるなどの症状が特徴です。
リウマチは、年齢やケガが原因となるわけではなく免疫病気の一種です。
手足だけに症状の現れることは軽症と言えます。重症ともなると全身に痛みや腫れが起こります。症状の度合いや進行具合は人によって異なります。
痛みと同時に微熱や倦怠感などが現れることも関節リウマチの特徴です。
症状悪化とともに全身に広がりをみせる関節リウマチは、早期発見が何よりも重要。少しでも違和感を感じたら医療機関を受診してしっかりみてもらいましょう。
日常生活でのおすすめケアは、温めて痛みを緩和させることです。
適度な運動で膝関節を柔軟に保つことで、リウマチ特有の「こわばり」改善にも繋がります。
・半月板損傷
半月板とは、膝にあるクッションのような組織です。膝に加わる衝撃を軽減してくれる役割があります。
加齢もしくはケガが原因となり半月板を損傷することで膝に「痛み」「ひっかかり」が生じます。中には膝に水がたまって動かなくなってしまうケースもあります。
それ以外にスポーツでの膝の捻挫に伴って損傷することもあります。
突然のケガでも起こり得る半月板損傷ですが、加齢が原因の場合は、日頃から身体を鍛えることが予防に繋がります。
1日30分程度のウォーキングや、膝の痛みが強い方にはプールでの水中ウォーキングなどの無理のない範囲での運動がおすすめです。
・膝関節靭帯損傷
「膝関節靭帯損傷」は、運動中や事故によって膝に急激な圧力がかかり、膝の靭帯が損傷してしまうケガです。
最初の3週間ほどは、痛みや動かしづらいなどを感じ、時間とともに腫れてくることもあります。
症状はやがては改善へと向かいますが、最初の段階で正しくケアすることが大切です。
また、靭帯が完全に切れてしまうと手術が必要になる事もあります。
膝関節靭帯損傷による膝の痛みは日常の膝への負担を軽減するためにサポーターを使用するのがお勧めです。
損傷して不安定な膝をある程度固定してくれるサポーターは、膝への負担を和らげ痛みの改善にも繋がります。
痛みを放置していると、変な歩き方が身についてしまい、将来、変形性膝関節症になるリスクを高めてしまうことになります。
【日常生活で行える対策】
つらい膝の痛みのある場合は無理をせずに安静に、膝に負担がかからない生活を心がけて悪化を防ぎましょう。
例えば正座は膝にかなり負担となる姿勢ですので、座る際には椅子を使うなどして少しでも負担が減るよう工夫してみましょう。
その他、日常生活の中で気をつけたいのは段差です。階段などは手すりを使ってゆっくり上り下りしましょう。
クッション性の高い靴を選ぶことも良い方法です。
膝が熱を持っている場合は、患部を冷やして熱を抑える必要があります。逆に熱がなく、痛みが軽いときは温めて筋肉や関節をほぐしましょう。
痛みが和らいできたら様子をみつつ運動やストレッチを取り入れていきます。
「痛いから」といつまでも動かずにいると膝筋肉が固まり、膝そのもことが動かしづらくなってしまいます。
椅子に座りながら足を上げ下げする運動は、膝の筋力アップトレーニングになります。無理のない範囲で行ってみて下さい。